わきが治療
わきが
わきがは腋臭症と呼ばれ、形成外科の専門領域です。
ミラドライ、切除法、剥離法、フェザー法など様々な治療法がありますが、
当院では保険対応の超音波吸引法で治療しています。
- 治療費
-
両ワキ総額 / 約 40,000円
(3割負担の場合)
わきが治療の適応について
アポクリン腺から出る汗はわきがの原因です。
エクリン腺から出る汗は普通の汗で多い方が多汗症です。
人種、風土、食生活などの影響で日本人はワキの臭いが軽いですが、他人の臭いに敏感な特徴があります。わきがはコミュニケーションの障害になることもあり、当院では診療時に臭いのレベルを5段階に分けています。
- LV.1臭わない。ご本人だけが気にしている
- LV.2少し臭う。日常生活への支障なし
- LV.3強く臭う。日常生活への支障あり
- LV.4コートや上着を脱いで薄着になると臭う
- LV.5着衣のままで臭う
レベル3以上を手術治療の対象にしています。
手術治療は「治療のために人様の体にメスを入れる」ことです。
効果が最大で傷などの副作用が最小になるようにベストを尽くしていますが傷は残ります。
臭いが軽度になり生活の質が向上するプラス面と、傷などのマイナス面を考えて超音波吸引法の治療適応を決めています。
わきがの治療について
-
STEP 01初診時
臭いのチェックをするため、前日から入浴、シャワーを控えてください。
また臭いチェックができなくなりますので、一週間前から消臭薬は中止してください。 -
STEP 02 術前検査
超音波吸引法の適応の場合は術前血液検査を行います。
-
STEP 03当日
朝に入浴、シャワーをしてください。
麻酔は痛みの少ない皮下脂肪層に行いますので、チクリとする程度です。 -
STEP 04傷
約5~6cmでワキのシワの中に入れるため目立ちにくい状態にはなります。
超音波吸引機(ソノペット)でアポクリン腺とエクリン腺を破壊し、洗浄・吸引を行います。
手術時間は1時間程度で、月・火・金に行っています。
超音波の振動で行うため皮膚へのダメージは少ない術式です。
また、出血は軽度で当日は軽く圧迫しますが、翌日からはガーゼを貼るだけです。 -
STEP 05術後
翌日は診察に来てください。抜糸は一週間後に行います。2日目よりシャワーも大丈夫です。
-
STEP 06以後の検診
3週目の検診、傷を綺麗にするための創マッサージ指導、1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月・1年目の検診を行います。
※普通は10回弱の通院ですが、感染など予想外のことが起こった場合には、もう少し時間がかかることがあります。 -
STEP 07再発について
アポクリン腺やエクリン腺などは再生力が強く、ほんの僅か残っていても再生します。
しかし再発しても日常生活で気にならない程度ですが、気になる場合は傷や皮膚が回復する1年後に再度施術します。
再発割合は切除法も超音波吸引法も同じで、約10%程度です。
超音波吸引法のQ&A
- 治療の痛みは?
-
ワキの皮下脂肪に麻酔をするため少しチクりとします。
- なぜ保険適応?
-
超音波吸引機は高価なため、保険適応と自費治療は医師の考え方によって異なりますが、当院では大学と同じ診療項目は保険診療を行っています。
- 内出血の可能性は?
-
手術後、内出血で肘まで青くなることがありますが、約2週間ほどで自然に消えます。稀に内出血が溜まる方もおられますので、その際は翌日に血を止める処置を行います。
- 術後は?
-
1~2ヶ月は腕を思い切り上げると少し突っ張ることがありますが、時間とともに軽減します。また一過性に脇の皮膚が硬くなりますので術後3週目から朝晩5分ぐらいマッサージをしていただくと自然に硬さは無くなります。